地方から東京へ引っ越しという人もいれば、最近では東京から地方へ引っ越す人も多くいます。
賃貸での一人暮らし経験が一度でもあれば、初期費用としてお金がどれくらいかかるか分かるでしょう。
ですが、一度もしたことがない人にとっては、初期費用がわからなくて、困る方もいるでしょう。
初期費用を10万、20万で抑えたいという人に出会ったことがあります。実際にどれくらい足りるのか、例えば初期費用の予算が50万円あればどれくらいの家賃に住めるのか。
初期費用にかかるお金の内訳、抑える方法などを元不動産屋という立場から簡単に解説をしたいと思います。
記事の内容だよ
賃貸での1人暮らしにかかる初期費用の平均、相場
賃貸での1人暮らしにかかる初期費用の平均、相場はどれくらいなのかを考えます。
初期費用とは一言で表しても、不動産屋を含めた引っ越しまでの業者への支払いと自分の生活のため家財への支払いがあります。
不動産屋への支払い費用だけを見れば、家賃が6万円であれば30万円、約5ヶ月分がかかると思ってよいでしょう。
その他を足せばやはり15万円ほど上乗せされて45万円前後はかかるでしょう。
賃貸での1人暮らしの初期費用の内訳
賃貸での1人暮らしの初期費用の内訳を表にしました。
敷金 | 家賃1ヶ月 |
礼金 | 家賃1ヶ月 |
仲介手数料 | 家賃1ヶ月+税 |
前家賃 | 家賃1ヶ月 |
日割り家賃 | 入った日にちから月末までの日数による |
鍵交換費用 | 15,000円くらい |
保証会社利用料 | 家賃40%~100% |
火災保険料 | 15,000円〜20,000円 |
だいたいこれくらいかかります。
内訳の費用の概要と説明
内訳にある費用のそれぞれの意味を説明します。
敷金
敷金は文字通り、敷くお金ですから、預けるお金です。デポジットみたいなものです。
敷金はお部屋を借りて、家を出るときのクリーニング費用に当てられたりします。
通常返ってくることが多いですが、催促しなければ返ってこないときもあり、忘れてしまいがちな費用でもあります。
敷金0は保証会社がつくことが多く、あまり見かけません。
1ヶ月かかる賃貸物件が多いと思って問題ありません。
礼金
礼金は昔からの名残で残り続けているオーナーへ支払う謝礼金みたいなものです。
「住ませてくれてありがとうよ!」的なやつです。
分譲賃貸など、内装がカスタマイズされているものや、賃料があまりにも安く設定されている物件が礼金2ヶ月もありえます。
通常は1ヶ月、もしくは、なし(0円)です。
仲介手数料
賃貸に契約、入居、一人暮らしスタート!となれば、家を紹介してくれた頑張った不動産屋へお金を支払わなければなりません。
仲介手数料は不動産屋のサービスへの対価です。
近頃では無料をうたっている不動産屋は多いです。不動産屋の良し悪しはかなりあるので、無料のお店は元不動産屋からしてみてもおすすめはしません。
なぜなら、賃貸は少なくとも2年は契約をして住む場所だからです。
契約するならどこも同じ、と思う人もいるかもしれません。
ですが、何事もなく住めればいいですが、マンションのトラブルや、管理人とのトラブルなど何かが発生することもあります。
その際に、迅速に対応してくれるかどうかを考えれば、十分に支払う価値がある会社も多く存在しています。
費用に余裕があるのであれば、サービスがしっかりとした仲介で契約をしたほうがよいです。
前家賃
前家賃は次の月の家賃を先に支払っておくことです。
前家賃も昔からの風習と、銀行振込にしても1ヶ月ほど期間がかかってしまうことから、次の月もいただいているのだと思っています。
日割り家賃
日割り家賃は、契約日ではなくて、入居日から計算をして月末までの日数を日割り家賃で割った分支払います。
なので、計算式としては、
例
1ヶ月=30日
15日から入居
家賃が60,000円
の場合
60000円÷30日=2000円
2000円×16日=32000円
となります。
鍵交換費用
鍵をする費用です。
鍵を交換しないと前の入居者が鍵を複製した場合に入ることができてしまいます。
なので、鍵交換費用は必ずと言っていいほどかかります。
まれに交換しなくてもよい!という人もいますが、正直危ないので、交換したほうがよいです。
保証会社利用料
家賃支払いを保証する会社です。
最近では、保証人だけではなくて、加えて保証会社を必須にしている会社も多いです。
敷金0の会社も保証会社はほぼ全て利用する物件です。
火災保険料
そのまま、火災保険です。
入る義務がありますので、おとなしく入りましょう。
オーナーからの指定がない場合は、実は自分が好きな火災保険会社に入ることが可能です。
あまりみなさんやりませんが。
次に事例として、初期費用が10万、20万はありえるのかと、初期費用50万の場合の家賃はどれくらいなのかについてを解説します。
初期費用10万、20万はあり得る?
初期費用をなんとか抑えたい、10万、20万であればよい。
という方が稀にいました。
誰しもができる限り抑えた初期費用を、10万に抑えることはできるのでしょうか。
結論として10万はかなり安い物件ではないと厳しいですが、20万であればかなり現実的にできると思います。
後にも語りますが、
礼金0、仲介手数料0、フリーレント1ヶ月、であれば、かかる費用は
敷金と火災保険、保証会社、鍵交換費用
なので、6万円だとしても、だいたい15万ほどが合計です。
ただし全ての物件でできることではないので、住む家のワガママを言わなければの話になります。
初期費用50万の場合の家賃はいくら?
初期費用50万円の場合の家賃はだいたい6.5万円前後ではないでしょうか。
- 初期費用
- 引っ越し代
- 一人暮らしの家財
などを考えればそれくらいが妥当です。
ちなみに、私が今住んでいる家は一人暮らし用で6.5万円です。
初期費用は、30万円、引っ越し代はなし、家財に2万円、なので50万円あれば、現実的に7万円くらいの物件に住むことは可能です。
賃貸での1人暮らしの初期費用を安く抑える方法
初期費用がどれほどかかるか、内訳の理解をしていただいたところで、安く抑える方法があるのかを考えます。
まず抑えられる費用はどこかを覚えておきましょう。
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- その他雑費
です。
礼金
礼金はオーナーが受け取りたいお金です。
申し込みが10件あれば、礼金を0にするだなんてのは至難の技だと思いますが、募集が少ない物件であればどうでしょうか。
空室が続けば、空室保証をしている管理会社ならともかく、オーナーにお金は入りません。その分毎月ローンを支払っているかもしれませんね。
なので、礼金0なら入ると言っています。
と交渉をすればなしにしてくれる可能性があります。
仲介手数料
仲介手数料は、オーナーは関係ありません。
不動産屋が決めることです。
他の不動産屋で入りたい物件が無料なのであればはっきりと他では無料だったのですが、と言ってみてもよいでしょう。
不動産屋はお客様からの仲介手数料とはとは別に「広告料」をオーナー様からいただいています。
高いものであれば家賃の2ヶ月分もらえる場合もあるので、手数料を無料にしても儲けがあるので、入れてくれるという算段です。
前家賃
前家賃は抑えようがないように見えますが、「フリーレント」をつければ抑えることができます。
フリーレントとは、次の月の分が無料になることです。
次の月が無料なので、前家賃は存在しません。
なので、初期費用から前家賃分がなくなり、費用を抑えることができます。
その他雑費
ここで新たに登場した雑費ですが、見たことがある方もいると思います。
- 害虫駆除
- 書類作成
- 契約更新手数料
など。
これもまたオーナーとは関係なしに会社が取り決めていることなので、場合によっては抑える、または失くすことができるかもしれません。
言うだけ言ってみること
別に交渉をしてください。
というのは失礼と言う人も入れば、失礼ではないと言う人もいます。
僕は言ってみるだけ言ってみればいいのではないか。
と思います。
コツとしては、下がったらいいな、はやめる。下がったら考える、はやめることです。
不動産屋も人間です。
そして、あなた以外の多くのお客様を抱えています。
ともあれば、半端な人は後回し、交渉にも力が入りません。
下がったら契約をしよう!
下がらなかったら他を探そう!
思いっきりがあったほうがこちらも交渉しやすくなります。
満足いく初期費用でで契約をしてほしい
以上が、
- 初期費用の平均、相場と内訳について
- 20万円の初期費用は可能か
- 初期費用の持ち合わせが50万円の場合の家賃はいくらかについて
- 初期費用を抑える方法はあるのかについて
でした。
満足いく初期費用で契約をしてほしいと思っていますが、よく深く行き過ぎて、なかなか決まらなくても時間がもったいありません。
妥協ラインを決めて、これくらいならいいなくらいで探して見るのがよいと思います。
参考になれば何よりです。